安直そうな抜擢も、正解だった「有頂天家族」
久米田康治絵の少年が主役のモノと言えば、「かってに改蔵」。
下鴨矢三郎役が櫻井孝宏さんってのは、勝改蔵からのスライドを想起させ、実に単純な起用に思われた。
が、これが実にいい*1。
力を抜いた調子の台詞と劇伴*2が相まって、独自の世界を構築している。
それだけで、この作品には見る価値がある。
僕は録画しての視聴になったが、東京,兵庫(大阪),京都では、同時に日曜午後10時と好枠に放送時間を揃えてきたことも、好ましい。
家族でも見れるモノなのだから、このような尽力は大切だし、また、一視聴者として、大変ありがたく思っている*3。
強いて難を言うならば、金閣,銀閣の声優さんが上手くなかったこと。
その分、締めに向かっての話の流れが、良い感じでなかった。
ここは、憎めない悪役をキチッと演じていただきたいところだったのに、その域には達していなかったと思っている。
別に、有名声優さんを使えと書いているのではない。
そうでない方でも、本作でも高いレベルでこなしておられる方は、多くいたのだから、難しい注文ではなかろう。
残念。