ありがちな妄想を見事に昇華「ワンパンマン」
「キン肉マン」や「ドラゴンボール」を見て育った世代なら、必ず子供心に考えたことがあるハズだ。
「次々と出てくる、さらに強くなったライバルだって、即一発で倒せてもいいんんじゃね?」と。
ほぼボツになるだろうアイデアが、アニメーション化まで辿り着いた奇跡。
強すぎるが故に、それをほとんどの人が理解できない矛盾。
サイタマのお気楽な性格が救いというか、バランスを取っているのだが、その描写が、映像化されても全く崩れていないのがいい。
他のキャラクターたちも魅力的で、その気になれば、いくらでもサイドストーリーが作られそうだ。
また、意外と見逃されているのが、アクションシーンの作画の素晴らしさ。
しかも、これらは(おそらくほとんど)手描きで、「プリキュア」シリーズの作画神回を毎週堪能できるようなレベルなのだ。
気の抜けたキャラクターデザインで視聴を避けた方は、色眼鏡なしでトライされることを「積極的に」お勧めしたい。
おそらく、2015年のベスト5作に入る傑作だ。