オレ様フジテレビの悪い癖が出た「東京マグニチュード8.0」

 これまで殊勝に取り組んできたノイタミナ枠で顔をのぞかせることはなかったが、「俺たちってスゲー」的フジテレビ中華思想がこの局には連綿と引き継がれている。
 で、このたび「それ」が頭をもたげだしたのが、本作。
 滝川クリトリスぢゃない滝川クリステルが出たって、誰も喜ばんでしょう。
 
 「フジテレビってサイコー」なノリで企画が通ったと推察されるが、ところがどっこい。
 指定された設定に、作る側がノレるかってのは別の話になる。
 最低限文化的な脚本に、最低限文化的なカット割り。
 ボンズ制作なので、流石に画を崩壊させることはなかったが、「ソウルイーター」を作っていた時とは一目で気合いの入り方が違うのがわかる。
 でも、僕は、それを責める気には全くなれない。
 
 「東のエデン」の余勢で、初回視聴率こそノイタミナ過去最高を記録したものの、その数字も半分以下にあえぐようになるのも、数回分を視聴すれば予測がつくってものだ。
 
 ノイタミナは、これでゼロもしくはマイナスの位置からやり直しになった。
 フジテレビが深夜アニメ枠を重く考えている節はないから、隠し球などを持っていない限り、このままフェードアウトするかも知れない*1な。

*1:NOISE枠の方が先に消えるかも知れないけれど。