声優の力で、被害を最小限にくい止めた「化物語」
このダイアリーのはじめの方に書いたけれど、新房昭之と言う監督は、作品に使う音や選曲に相当こだわりを持っている方だ。
シャフトの流儀を通すならば、ED曲を何種類か用意し場合に応じて使い分けてくると思う。
そのためにED動画を何通りも造る羽目になったとしても、労働基準法などブッチギってやってくる、そういうところだ。
それが、一話のエンドロールで流れた「化物語」のメインテーマとやらは、ラストが「つばさキャット」のひたぎと暦の場面だと、壮大にネタバレする歌詞だったのだから、*1これはテンションが下がる。
ネタばらしされた作品を視聴し続けるのは、辛い。
あの一曲に拘らなければならなかったのは、パトロンであるソニーミュージックがニコ動から拾ってきたsupercellを推したかったからだろう。
supercellのキャパでは一曲しか作れなかったと、僕は邪推している。
酷いタイアップだ。
遅れに遅れたキャスト発表を転載した際、「初めてシャフトが取り組む文章が原作の作品のため、背水の陣を引いてきた」と書いた。
TV放映分のラストは、そのキャストであるところの神谷浩史と斎藤千和に救われた、と言ったところだ。
使える曲の制約が判明した時点で、ふたりに本作の命運を託したのだろう。
その意味では「計算通り!」だったのかも知れない。
*1:途中で、作画が間に合わなくなってしまっていたのは許すとして。