ナレーションが主役の試み「オオカミさんと七人の仲間たち」
語り手が全て持っていく手法は、古典の域に達する名作アニメにいくつかあったと記憶しているが、「オオカミさんと七人の仲間たち」でナレーションが目立つ演出をとったワケは、別のところにありそうに思う。
やってみたら、キャラが立たなかったからなのだろう。
実際、初回,二回目までは目立ちはするものの、まだ後半と比較するとナレーションはかなり控えめな位置にいた。
登場人物の会話にほとんど被せてくることが起こるようになったのは、それ以降。で、これがずっと続いた。
振り返って、この作品では、これで良かっと思う。
設定は珍しいものだったが、話の流れはありきたりで、ヒロインは最近コアな層が好みそうな「ツンデレ」,「つるぺた」,「はいてない」などの要素を備えつつ全然らしさが出なかったのだから。
最終話一回に登場したキャラに、存在感で負けるってどうよ?って話。
斬新ではないものの、このナレーションで話を転がす手法、ヒロイン格にアレな人を据えなければならぬ事情があった場合などに採用するフォロワーはいくつか出てくるのではないか、と思う。
ほら、現に、「アマガミSS」で、早速。。。