「ブラック・ラグーン」#29 Roberta's Blood Trail - Codename Paradise, Status MIA

 ロックが「個人として、張と手打ちをした描写がない」ところに、個人的に引っかかっていた*1のだが、それでも原作未読でアニメ派からは、急速にロックが悪党化しているように見えるようなので、アニメーション版"El Baile de la muerte"編の落としどころは、一般的に的を射ていたのだろうと、ここに来て思い直すようになった。
 
 ロックより後にロアナプラに足を踏み入れたキャラクターに対して、片渕須直監督は基本的に優しいですな。
 ロベルタやキャクストンにも、救いがある後日譚的描写を入れている*2
 OVAでは音楽を新しく書きおこさない制約があったのだろうか、演出面で少々厳しい戦いとなったのが見て取れるのが残念。
 
 残念と言えば、最終巻に至って、やっと作画が安定してきたというのは...「マイマイ新子と千年の魔法」関連の草の根活動に時間を取られてしまったためか、準備不足が祟ったとしか。
 
 細かい不満を吐き出したが、全編を通し見て損はない佳作ではある。

*1:三合会のボスと、運び屋のペーペーがサシで会う方が、映像化すると合理的でなくなることは、重々承知しているが...

*2:他では、双子編が明快な例になるかな。