派手さはない佳作「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。」

 キャラクターデザイン地味,シナリオは地味で、素直に書くと「この先どうなるか」不安を覚えた本作。
 
 ロコドルにされてしまうヒロインと、取り巻く人たちの繋がりをきめ細かく描写するシナリオと演出は素晴らしく、ほんわかとした気分で見れてしまう。
 気づいたときは最後まで心地よく見れた、そんな作品だ。
 名和宗則氏の監督作は、「え?」と思わされたものが多く(笑)、警戒して見始めたけれど、そんなの、全くの杞憂だった。
 
 ヒロインの三人、伊藤美来さん,三澤紗千香さん,吉岡麻耶さんの掛け合いは、良く耳に届く感じ。
 劇伴は、「さよなら絶望先生」シリーズの長谷川智樹氏。
 音響面にも抜かりはなかったかと。
 
 素材は地味で味付けも地味としたからこそ「凄く良く出来上がった」だけに、花火がない分次作に繋がらないのかと思うと、とてつもなく残念ではある...