終わりなき物語「地獄少女三鼎」

 「どうせ、けりをつけずに、四期をやるんでしょ?」等と言う穿った見方ではなく、「地獄少女」は原案が出来た時から、終わりなき物語だったのだ、たぶん。
 否定できぬ不条理な世の中を客観的に見せる手段として、地獄少女が出来上がったのだと思う。
 
 三期*1作られ、各シリーズにひとつは大きなテーマは持たせているが、結局は人間の怨念を軸として元のさやに収まる、そういう話だ。
 
 大きな世界観,シリーズの根本を外さずに、見る者に如何に不条理な感覚,後味の悪さを残させるか?
 そこが、各話担当の脚本や演出の腕の見せ所だったりするわけだ。
 特に「地獄少女三鼎」は、過去になく多く人に脚本を書いてもらっている。
 その感触の違いを味わうのが、本作の正しい?見方なのではないだろうか?
 
 オープニングの映像は、最初、全く意味不明だったが、最終回を見終えるとワンカットたりとも無駄がない構成になっていることに気づく。
 今回は、原案のわたなべひろし*2指揮をしたみたいだけれど、これは流石、実力派はまだ腐っていないと思った。
 
 この路線、僕は作品のレベルが低下しなければ、継続すべきだと思うのだけれど、やはり経済原則で、DVDの売り上げで決まってしまうのかなぁ?

*1:各2クール,26話。

*2:初めて「三鼎」で「地獄少女」の監督もしている。