狙い所が定まらず、中途半端に「ささめきこと」

　原作未読であることを、断っておかねばいけないけれど‥。
　
　倉田英之が脚本を全て仕切っていたからなのだろう、全編を通し、少しズレた掛け合いで笑いを誘う描写が多く、印象に強く残った。
　でも、純夏と風間の微妙な関係が本筋であって、掛け合いは「ささめきこと」の中では、物語を繋ぐ作用をするべきもの*1。
　そのところが、最後までボタンを掛け間違えたまま終わってしまったと思わされる部分か？
　
　個々のパーツはそれなりに出来上がっているのだが、くみ上げる段階で、1クールのアニメなのに、テーマが絞れていないちぐはぐ感出来上がった感じ。
　それが、最後まで引っかかった。
　
　最終回まで見終えたのだから酷い出来だとは微塵も思わないのだけれど、「青い花」の直後の百合をテーマとした作品となると、自ずとハードルが高くなるワケで、その点でも不利なタイミングで作られてしまったかな？、と。

*1:と考えているのだけれど、違ったらごめん。