大化け「侵略！イカ娘」

　ゆるい空気感が売りの漫画原作が、これだけ「見たい」作品になると思わなかった。
　アニメーションの作りはゆるいふりをしているが凝っていて、それを見せない振りしてチョイと見せたり、視聴者との駆け引きがあった。
　それらも含め、この作品の殆どを肯定します。
　
　とりわけ素晴らしいと感じたのが、キャラクターの落とし込み。
　役者さんの演技，スタッフの作品への理解など、キッチリ噛み合っている感触があり、それが心地よい。
　イカ娘役の金元寿子さんから3バカトリオまで、本当に素晴らしかった。
　一話も手の抜かれたエピソードはなく、オリジナル回も必要にして最小限ながら作品世界にピッタリ。
　作画は気にしてみなければ、全く崩れていないと言っていいほど。
　イカ娘のコロコロ変わる表情や仕草は、完璧だった。
　
　反論されるかも知れないけど、僕は最後まで日常的非日常を淡々と描いたまま終わってくれた方が良かったかなぁ。
　最終回のお約束で盛り上げる箇所を作ったと推察するけれど、格好良く決めるんぢゃなく、ゆるーく日々が流れていくのが「侵略！イカ娘」だと思っている。
　それだけです。