展開の唐突感が鼻につく「ギルティクラウン」

 ノイタミナ枠専用に書き下ろしたと思えないほど、見終えて物語全体のバランスが調整されていないと思った。
 キャッチーなキャラクターデザインに合わせ取っ掛かりの良さが出色の序盤、王の定義を提示する中盤、まとめにかかる終盤に大まかに分かれるが、序盤で口当たりの良さを重視しすぎたため本題の風呂敷を広げることもなく宿題を残したまま終盤に突入、慌てて風呂敷を広げて,閉じた、そんな感じだ。
 やりたかったことは推察は出来るものの、もう少しやりようがあったかと。
 僕なら、中盤の学校に籠城するくだりは圧縮しまくって、終盤を膨らます。
 
 確かに、僕らも序盤三話程度でそのアニメーションを見るか否かを決める傾向にはあるけれど、コイツはそれを作り手が重視しすぎて、最終的に成果に繋がらなかった。
 小技に走りすぎず、落ち着いた作り込みをしていただきたい。