道中で無念の失速「べるぜバブ」

 「夢色パティシエール」の穴埋め程度に見ていた、つまり期待してなかったのだけれど、思いの外綺麗にシナリオがまとまっていて、途中までは好感を持って見ていた。
 ただ、ベヘモット34柱師団がチラッと顔見せしたあたりから、一気にキャラクターの動きが重くなったんだよねえ。
 週刊少年ジャンプは読まない派だから原作は未読なのだが、ジャンプ漫画にありがちな、能力インフレが悪さをしてるんだと思う。
 そこをアニメーションでは調整していたようだが、手に負えていない。
 悪いところをついでに書いてしまうと、最後の1クールは残された話数との調整がつかず、挿話の連続となってしまい、全体のバランスを欠いてしまった。
 
 この時間帯には合わなそうな「べるぜバブ」だが、各キャラクターが生き生きとしていたこともあって、以外に相応しい仕上がり。
 エンディングは、担当するアニメーターの個性を押し出したものになっていて、(繋がり感はなかったけれど)良かったのではないだろうか。
 
 豊崎愛生や,戸松遥の演技に苦しさがないと思ったのは、本作が初めて。
 売りたい方向はカワイイ系の役でなんだろうけれど、歳いった感じの役の方が、ストレートに声が出ていて表現の幅が広くなっていると思った。