「機動戦士ガンダムAGE」

 過去にMBSが製作したガンダムシリーズ*1と比べ、「機動戦士ガンダムAGE」はかなりいいと僕は思っていることを先に述べておく。
 そうしておかないと、後に書くことが不満だけに見えてしまうかも...
 
 ガンダムサーガの若年層への浸透が「機動戦士ガンダムAGE」の命題だったとすれば、およそ子細なストーリーが「何故そうなったのか」の説明はつく。
 ガンダムを見る層の高齢化が進む中、これに一定の理解はするつもりだ。
 
 で。
 100年戦争の看板を掲げ、フリット→アセム→キオと世代を追ってストーリーを紡いでいったことが、全体を俯瞰して冗長な印象を持たせたのだと思う。
 ファーストガンダムに近い入り方になるけれど、いきなりキオ編からスタート,過去の世代のしがらみは挿話として補足していった方が、締まった展開にできたのではないか?
 
 そして、難儀だったのは、戦いの中に理想を求めてしまったキオの扱いだ。
 そのような甘い考え方に囚われた者は相応のペナルティーを支払うのが、富野節とかたづけてしまえばそれまでなんだが、ガンダムサーガの基本だろう。
 しかしながら、キオが何も背負うことなく済んでしまうこの一点に於いて、この話は「ガンダムとしてやるべきことだったのか?」を僕は疑問に思っている。
 
 他にも細々あるが、このあたりをもう少し何としていれば、と思うのだ。

*1:つまり「機動戦士ガンダムSEED」や「機動戦士ガンダム00」などですな。