特徴となるべき箇所が中だるみに「恋と選挙とチョコレート」

 エロゲーが原作、角川系からコンシューマー機移植されるので、宣伝をかねてアニメーション化された。
 わかりやすい出自である。
 
 おっぱいやぱんつに頼らず、ストーリー勝負を試みた姿勢、これは買える。
 導入部のテンポの良さとか、終盤のたたみ方の鮮やかさなどは、似たような出学園モノと比較しても、かなりのところにはいる。
 実は、結構、キャラクターや舞台の説明を端折っていたりするが、それは、さじ加減ができているからこそなの部分でもある。
 
 だが、タイトルに記したとおり、本作の特徴となるべき生徒会長選挙戦、この件の描写が、意外にも引き込まれない。
 まだ予備選挙の方はいい意味でバカバカしさがあったけれど、本戦の方は無個性と言い切って構わないほど。
 タイトル以外この内容であるべき理由が見つからない、そんな感じなのだ。
 
 ヒロインもサブキャラクターも個性や味があって、無駄な配置もない。
 最初に述べた通り、いいところは沢山あるのだが...決め手に欠けてしまったのだ。無念。