ひとつの集大成的な「スマイルプリキュア！」

　シリーズディレクターが大塚隆史さんだったので、これまでのお約束ごとを崩してくることを予想してたけれど、見事に正統派プリキュアしていた。
　「プリキュア」シリーズは、もともと「悪を癒やす」がコンセプトだったが、それを彷彿させる場面があり、「ふたりはプリキュア」からの演出を担当されてきた、大塚さんの遺志（意図的にこの漢字）のようなものもあったかな、と思う。
　ただ、スパイスはそこではなく、あざといキュアピースとか，ロボットアニメを取り込んだ回などの実験的な回を挟むことで、実現してた感じがする。
　
　てこ入れにプリキュアやバッドエンド王国のメンバーを追加しなかったなど、骨っぽく構成されていた面もマルだ。
　メンバーが増えると話が散漫になってしまい、消化しきれなくなってくるし。
　終盤に、もう一度各ヒロインにスポットを当てる流れも、格闘戦を長くするより締まった印象になったのではないかな？
　
　「プリキュア」シリーズ10年に相応しい作品に仕上がった、と言えるでしょう！
　
　それにしても、福圓美里さんは、それに相応しいヒロイン力を見せてくれた。
　ヒロインを演じるたび代表作になっていくって、凄まじいと思います。
　パッと聞いたところでは、そんな印象は受けないのにね。