丁寧な作りだけれど粗っぽさも「まおゆう魔王勇者」
細かなところの作り込みへのこだわりは凄いのだが、シナリオ全体が見せ方が曖昧で、何を伝えたかったのかがわかりにくいのだ。
たぶん、「まおゆう魔王勇者」の原作には壮大な背景があって、それを引き出しに書かれていると類推できるのだが、その辺がざっくりと削り取られてしまっているのだろう、消化不良感がハンパではないのだ。
盛り上げて終わるために、聖王国が冬の国を討伐するところまで描きたかったのはわかるのだが、それは、1クールではどうやっても収まらなかったので、このような結果になったとしか。
2クールのアニメーション制作は、それなりのヒットの目算がないと難しい。
そう考えると、一見さんにはハードルが高く、もとより「まおゆう魔王勇者」ファンのためのファンディスク的なものを作る以外、あり得なかったのだろう。
しかし、このパターンでは、二期を望むのは難しい。
二兎を追う者は一兎をも得ずと言うか,八方ふさがりというか、そんな形で終わってしまった。
これで興味を持った人は、原作を読んでみるべきかも。ソフトを買うより。
僕は、そうするつもりだ。