やわらかな描写が秀逸「いなり、こんこん、恋いろは。」

 これ、KADOKAWAでも、富士見書房系の枠組みで作られたと推察する。
 過去の作品を振り返ると枠組みを考えるだけで「地雷臭」がしたのだが、存外と書くと失礼になるけれど、ほぼ完璧だっのではないか?
 少しずつ良くなっている認識はあったが、ひとつ大きく飛躍した印象だ。
 
 とりわけ、やわらかな世界観や女の子同士の関係などの描写が素晴らしく、多く京都を扱ったものの中でも、色彩設計は最も京都っぽかった。
 近隣在住の人間が聞いてもリアルに京都弁している台詞にも拘りを感じ、とても感心するのだ。
 声優さんの選択に配慮はあっただろうし、また、彼女らも頑張ったのだろう。そして、それが、結果に出ている。
 
 劇伴にフライングドッグを使ったのも正解。
 この手の柔らかいタッチに合う劇伴は、得意としている。
 惜しむらくは、OPがMay'nだったので、曲が元気すぎたかなあと。
 ここは、番組の顔なので、雰囲気の合った人が他にいたのではないかと...