初期の良さ薄れた「デュラララ!!×2 承」

 事前の特番で、キャストの神谷浩史氏が「5年の空白を感じさせない」旨発言していたが、とんでもない。
 制作スタジオの名義変われど製作スタッフ変わっていないと語られていたが、一期「デュラララ!!」の持ち味だった混沌感,スピード感が薄れ、ごくフツーのアニメーションになってしまった。
 
 そもそも、暗躍しているはずの折原臨也の小物感が、本作では半端ない。
 平和島静雄も、物わかりのいい馬鹿力に成り下がってしまい、一期で感じられた狂気がみられないのだ。
 新キャラクターも「ヤバいヤツ」ばかりの設定と思われるものの、それがまるで伝わってこないもどかしさ。
 唯一の救いは、OP, EDと劇伴は、良いものだってことかと。
 
 分割3クールとなる本作、Blu-ray/DVDの購買には巨額な投資が必要で、出来を見て見切るのにはいい機会となったかも知れぬ。
 「朱夏」というスタジオの設立と経営安定に寄与した以外、このクールには全く作られたメリット見いだせないのだった...