伊藤静が冴え渡る「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」

 残された「骨」から得られる情報を解き明かすミステリー小説が原作。
 素直に気持ち悪いと思えるテーマだが、調子を整えた演出,軽重を弁えた伊藤静サンの演技が填まっていて、見させられた。
 序盤「一話完結」に徹していた分、導入がスムースだったことも救いか。
 
 磯崎齋役が石田彰サンってのは、アニメーションを見慣れていると「つい疑ってしまう」引っかけキャスティング。
 「それは無い」と思いつつ、黒幕として疑ってしまったりで、見ていて余計なことに気を遣わされたかも。
 
 フロップデザインが優れていて、スローリーの整理がキチンとされていてわかりやすい。
 画は美麗で,劇伴も適切。
 このところの旧U局+KADOKAWA系としては、出色の出来映えと言える。
 TROYCAさん、いい仕事されていますね。
 
 尻切れトンボになったのは、予算と1クールの制約上、仕方ないだろう。
 間口が狭い内容と思うので、あまりリソースを突っ込む博打を出来ないのは、仕方ないところだから。