アニメでしか出来なくなったこと

 今週末の夕刊紙のネタから一つ。
 今日書こうと思っていたことは、次回(水曜)の方がタイミングが良いという理由もある。
 -「婚カツ!」が、先週、月9史上初の視聴率一桁を記録した件で。
 ドラマからアニメに流れてきた者故、不甲斐ないと思っていることを少々。
 テレビの視聴率全体が下がっているのは周知の事実だが、テレビドラマは酷い。
 20%以上がヒットのラインだったのは、今は昔。
 15%取れれば、御の字の時代だ(一説には12%とも言われる)。
 
 これ、テレビドラマが人気者を集中的にキャスティングしてる副作用と思う。
 TV雑誌で、「豪華キャスト」と宣伝してもらえるからね。
 
 もう少し、かみ砕いて書く。
 ほんの一例だ。
 地デジの普及により、素人でもわかりやすくなったのが、光の演出。
 朝,昼,夕と時が変われば、光の当たり方や雰囲気が変わるのだ、本当は。
 でも、その様な拘りは、今やNHK大河ドラマでさえ出来ていない。
 出演者のスケジュールに余裕がなく、やっつけで撮影しているのが、視聴者に簡単に透けて見える。
 叩かれているバラエティ番組以上の手抜きが、見る者を辟易させるのだ。
 
 最近のアニメで、光の演出に凝ったところを見せたのが「ef - a tale of memories.」。
 -京都アニメーション制作の一部へ行くと、実写的過ぎるから敢えて外した。
 時間の経過,登場人物の心情まで、多くを光で表現しようとした実験作だ。
 演出面で少々やり過ぎの感もあるけれど、本来こういうのはテレビドラマの担当のハズだ。
 最近のテレビドラマが、当たり前に為すべきことをサボっているために出てきた、アンチテーゼだと思う。
 いや、日本のテレビドラマがこのまま皆手抜きの状態だと、多くの映像化を待つコンテンツが、「アニメ化の方がマシ」って状態になってしまうのかも知れない。
 
 僕としては、「ブラック・ラグーン」の「双子編」のように、生身の人間では撮影不可能なコンテンツを実現するのが、アニメの役割と思っているのだけれど。
 少々、極論だが。