俺の妹がこんなに可愛いわけがない(12)

 今回は発売後すぐに読んだよ!最終巻のネタバレ怖いからな!
 アニメーションにと終了を連動させるため(その方が盛り上がるに違いない)とは言え、終盤で刊行に間が開いたのは、個人的には興ざめだった。
 畳みかけてくれた方が、スッキリ読めるので。
 キチンと最後を終わらせてもらえるラノベは希なので、贅沢はイカんが。
 以下、ネタバレにつき改行。
 
 
 
 
 
 何をトチ狂ったのか、初っ端から実妹TRUE ENDへ突撃なんである。
 それまでに立てたフラグ、京介くんは全部へし折り、桐乃へ邁進。
 前巻の流れからすると、相当に唐突だ。
 この辺の件が、相当長く続く(のが12巻が分厚い理由だ)のだけれど、モラル云々ではなくて、京介と桐乃の進むパワーの異常さに、違和感は感じた。
 と同時に、このシリーズでは、読むのが一番辛かった箇所かも知れない。
 
 息苦しい空気を動かしてくれたのは、敬愛するラスボス*1、麻奈実さん。
 登場時の挿絵、凜々しくて格好いいです。愛してる。
 しかし、手練手管,様々な策を弄して外堀を埋めていったにもかかわらず、最後にド直球勝負に持ち込まざるを得なくなった麻奈実さん、可哀想です。
 
 オチに関しては、そんな始末のつけ方をするために、実妹TRUE ENDを延々と書いたのね、ってところであり、まあ、納得性はある。
 ただ、そこは既刊でバレバレの粗筋を補強したに過ぎない印象で、僕は、京介の「その先の選択」を見たかった。
 それを彼の高校生活内で見せるのは、それこそエロゲーではないから非現実的ではあるものの、含みを持たせた記述が色々あったりしたので、残尿感がある!
 
 最後になって不満を多く述べたが、全巻を通せば、二重三重のカラクリありので、楽しめるシリーズだった。
 他所へも多くの影響を与えた作品だし、読んで良かったな。

*1:本編で、ラスボス認定を、やんわり否定されていたけれど